駆け引きの仕方 vol.1
今回は駆け引きの仕方に関して語ります。
最近、恋愛における駆け引きの方法を教えて欲しいというメールが
増えているので、僕が考える男性に対しての駆け引きをお教えします。
駆け引きは表面的なテクニックではありません。
だから実は教えにくいのです。
世の中にある多くの恋愛指南書は、
それを表面的なテクニックにして書いていますが
それにより成功する人がいる反面、失敗する人もいるでしょう。
人間は、ほぼ共通する本能、国や宗教によって違う文化、そしてそれぞれの個人が独自の経験を持っています。
それらによって、それぞれが或る程度固有の判断を持っているのです。
その経験による違いをほとんどの恋愛指南書はフォローできません。
駆け引きの達人は
相手の言動から、相手のこれまでの人生経験、痛み、深みなどを読みとります。
相手の自分に対するテンション、
相手が自分の価値観に同調しているかどうか、
自分の会話にどれだけ興味を持っているのかなどを読みとります。
相手の会話の癖、言葉に対する気の使い方、価値観などを読みとっていきます。
その様に相手を深く読みとり、時に相手の必要な物を満たしてやり、時に相手に必要な物を与えません。
どの様にしたら相手が動くかを知っています。
そうして相手の心を思い通りに動かしてゆくのです。
また、もしあなたが駆け引きをしようとしているなら
その相手はあなたの友達でもなければ敵でもありません。
心を完全に許す人でもありません。
それは交渉相手です。
例えば相手を好きにさせたいなら、自分という商品を相手が欲しくなる様に仕向けるのです。
駆け引きとはそういうものです。
駆け引きの技術を身につけると好きでない人にも、そのテクニックを使いたくなるかも知れませんが、やめた方がよいでしょう。
本当の恋がなんだか忘れてしまい、相手を傷つけ、自分も傷つける事になります。
心が死んだ様になるでしょう。
さてそれをふまえて僕の考えを話していきます。
駆け引きの性質故、以下の話は分かりにくくなるかも知れません。
【その1:知る事】
駆け引きで重要なのは知る事である。
駆け引きをするなら、例えばざっと以下の2つを事を知りたくなる。
それは自分がどう思われているかと関係している。
1)自分が相手にとってどの様な存在なのか。
相手が自分を恋愛対象として好きなのか?
体の関係を持っても良いけど、きちんと付き合うほどではないのか?
恋愛対象外なのか?
2)相手が「女性」をどの様に捉えているのか。
相手が、「女性」を物としてみているのか、人としてみているのか、
手に入りにくいと考えているのか、手に入りやすいと考えているのか?
結婚の対象なのか、遊びとして考えているのか、刹那的欲望の対象として考えているのかなど
どう捉えているかを知るのは重要である。
それらを知るために、以下の情報を得る。
☆相手の過去の恋愛遍歴。
これまで彼は何人の女性と付き合ったのか。それはどの様なものだったのか。
どうして彼は別れたのか?
これまでの恋愛でどの様な痛みを味わったのか?
それらの経験からの彼の恋愛観など。
☆相手の現在の状態。
現在彼は付き合っているのか、結婚しているのか。
失恋したばかりなのか。何年も恋愛をしていないのか。
仕事で追い込まれ疲れているのか?
結婚のプレッシャーを両親から受けているのか?
鬱状態なのか?健康に不安を抱えているのか?
いつも女性に囲まれているのか?職場にはほとんど女性がいないのか?
どれだけモテるか。
☆相手の言動のパターン。
あなただけに優しいのか?誰にでも優しいのか?
(彼の行動はあなただけ特別なのかどうか)
直ぐに女性を誘惑するのか?
自分に自信がなく消極的なのか?
仕事に強い情熱があるのか?
このほか、彼の家族構成など、色々なものが彼を知る情報となるだろう。
情報はあればある程よい。
それらの情報で
彼のあなたに対するテンションを含め彼を総合的にイメージしていく。
【その2:知り方】
●注意事項
このような情報を手に入れるのは、駆け引きにおいて重要だが、情報を手に入れるのは注意が必要である。
どこから情報を手に入れる場合でも、無理に手に入れてはいけない。
こちらの行動は常に相手に知られると思った方が良いだろう。
そしてその情報を鵜呑みにするのではなく、つねに情報の発信源の意図などを意識し、慎重にストックするべきだ。
例えば、彼を嫌いな女性が「あの人、結構女を騙して遊んでるよ」と言っても、実はその女性が彼を陥れようとしているだけかも知れない。
また、これらの情報を相手に直接聞くのは2つの意味で慎重にした方がよい。
1つは相手に自分の恋心を読まれる事。
これまで何度も語ってきたが自分の恋心が読まれるのは、駆け引きにとって大きなマイナスになる。
意図を読まれることなく自然に聞けるのなら聞いても良いだろう。
もう1つは相手があなたに語る言葉は、僕のプロトコル『男が本当に考えている事を知る方法』でも書いたとおり、あなたを動かす意図が含まれている事。
つまり相手があなたに語る言葉をあなたは鵜呑みにしてはいけない。
●相手の振る舞いから相手を知る
それらの情報と共に、相手のあなたに対する感情を生の相手から知る必要があるだろう。
センスある人なら会話をしている時、相手の感情を感じる。
相手が少しでもあなたに興味があれば、彼はあなたによく視線を合わせるだろう。
体の距離を近付けるだろう。
あなたの体の色々な部分を無意識に視線が追うだろう。
あなたのゼスチャーと彼のゼスチャーがシンクロするだろう。
(例えばあなたがコップを持った時、彼も無意識にコップを持ったりする)
※それはあなたの体に対する興味だけかも知れないのでそこは覚えておいて欲しい。
もし興味がなければ、あなたを見るというより外の景色を見たり、どこも見ていなかったりする。
体調が悪いと言ったり、忙しいというかも知れない。
あなたの過去の経験と照らし合わせて考えて欲しい。
このように相手のテンションをあなたは常に測る必要がある。
相手があなたに興味を持たない場合、あなたは恋愛対象として彼に興味があるそぶりを見せてはならない。
この場合のあなたは彼に
『恋愛対象としてあなたに興味はありません。あなたの考え、価値観、世界観に興味があります』
という態度に切り替える必要がある。
相手があなたに興味を持っている場合。
『あなたに恋愛対象として興味を持ち始めました。そしてあなたの考え、価値観、世界観をもっと知りたいです』
という態度を取る。
●相手の見た目などからも相手をある程度予想出来る。
例えば、彼の見た目が格好良ければ、それ独特の因果が生まれる。
多くの女性に好きと言われるだろうその人は、特定の女性と付き合う必要はないと考えているかも知れない。
見た目の格好良さ故、自分に中身がないと見抜かれる事に恐れを感じているかも知れない。
また彼の身体的特徴は、彼の劣等感を作りだしているかも知れない(もしそうだとしたらそれに触れるのには気を使う必要がある)。
着ている服装で、彼の考え方をある程度予想が出来るだろう。
彼の服装で、あなたに対するテンションも想像出来る。
女性に対しての慣れも予想出来る。
携帯をどれだけ頻繁に変えているか、ブランドにこだわっているか、彼の乗っている車の車種、内装など、彼の身につけている物全てが少しずつ彼がどんな人物かを教えてくれる。
彼が身につけている物で不思議な物、違和感がある物があれば質問しても良いかも知れない。
その物には意味があるかも知れない。
或いは質問せず、ただ記憶にとどめておいても良い。
更には、相手がいっぱいお洒落なカフェを知っていたり、
美味しいデザートの店を知っていたり、
彼の年齢で知りうるはずのない音楽に詳しかったり、
見かけに似合わない文化を持っていたら、そこには女性の影を感じる。
過去の恋人かも知れないし、数多くいる女友達の影響かも知れない。
ともかくありとあらゆるものが手がかりとなる事を覚えておいて欲しい。
●会話は相手を知るのにもっとも良い方法であり、相手を動かすのにも良い方法である。
次に会話について話す。
【会話】
会話は主に以下の2つの目的で使う。
1)相手が「この女性、僕の事を尊敬しているな?」「この女とは気が合いそうだ」など味方と思わせるため。
そして
2)相手の世界観、価値観、感情を知るため。
そのために、あなたは相手の価値観、世界観などを探るインタビュアーに徹する事だ。
あなたは喋りすぎてはいけない。
彼の一面だけを拾い上げてはいけない。
彼の全体像を少しずつ掴んでいく。
よくあるミスに、自分の共通話題を探すあまり、自分の凄く興味がある話題、しかし相手はそれほどでもない話題を喋りすぎる場合がある。これは自分のテンションを上げるだけで駆け引きには向かない。
またある価値観が自分とピッタリあった場合、暴走してしまう女性も多い。
彼はいつのまにかあなたの価値観をピッタリ合っている所だけを話す事になる。
彼はその話題しかできなくなる。
例えば、彼は特に興味もない「野外フェス」の話ばかりをする様になったりする。
それは彼の興味ではなく、あなたの興味だけである場合がある。
あなたの興味と彼の興味が合うポイントは大切である。
しかし、その興味があった時、あなたは自分の興味だけで走ってはいけない。
相手がすっごく楽しそうに話しているなら、あなたもそのノリで話して良いだろう。
ここに空気を読む才能が問われる。
実は男性は自分の価値観、世界観を話したがっている。
あなたは、これまでのメールのやりとりや、ネットで出会ったなら彼の自己紹介、彼の職場での評判などありとあらゆるところで調べた彼のデータをもとにインタビューを開始する。
会話の中で彼が食いつく所、少し話題をそらして話し出した所などを必ず捕まえなくてはならない。
彼が気持ちよく話し始めたら、流れを止めてはいけない。彼の目を真剣に見て、驚いたり感心したりする。
これは心からやらないとならない。
彼が驚かそうとする意図を感じたら驚く。彼が笑わせようとしたら笑う。
彼が同情を誘うなら同情する。
その様にして、彼に安心させ、彼の心を開きながら、インタビューを続けていく。
例えば彼が
「映画好きなんだよね」
と言ったら、1つの世界観を知るチャンスになる。映画は色々なタイプがあるからだ。
「どんな映画が好きなの?」から始まり、最終的には彼の哲学にまでたどり着いたら成功だ。
感銘を受ける映画は、彼の世界観と本質的に繋がっているからだ。
それは、音楽にも本にも漫画にも言えるだろう。
表面的な会話から、内面を探っていく。
彼はまた曖昧な事を言うかも知れない。
「人って、結局独りぼっちだよね」
「僕って心が死んでいるのかな」
とか‥。
多くの場合、曖昧な言葉は、現実的に彼が直面している問題と深く関わっている。
人は大きな問題に遭遇している時、それしか考えられなくなる。
それで頭がいっぱいになる。
だからふとした事で、抽象的にそれがでるのだ。
人がその様な曖昧な事を言った時、極めて現実的な問題がその背後にあると考えて良いだろう。
彼が何故そう思っているのかを探る。
「何があったの?」と直接聞いても良いかも知れない。
彼が今悩んでいる問題を、あなたが癒す事が出来れば彼との距離は近づくだろう。
また彼の世界観や価値観を知る手がかりになる。
彼が語りたがらなければ聞く必要はない、それを心にとどめておく。
彼はまた恋愛観を語り始めるかもしれない。
その恋愛観とは、彼がもつ一般的な恋愛観ではなく、あなたを対象とした恋愛観である可能性がある事を知るべきだろう。
「僕って付き合うのが苦手なんだよ。女性不信で」
と言ったなら、それは彼の恋愛観ではなく、あなたとその距離感で付き合いたいという意思表示かもしれない。
(この様な意思表示は無意識に恋愛観として出てくるのだ)
あなたはそこで、あなたの恋愛観を語る必要はない。
「何かあったの?」
などインタビューしても良いだろう。
否定も肯定もしない。ここは泳がせておく。
(別の機会に語るが、「泳がせる」という行為は駆け引きにおいて重要だ)
彼が何故そう言ったのかを少しずつ探っていく。
その様にして、彼に興味を持ちながら、世界観、価値観、感情、あなたに対するテンションを探る。
探りながら彼の心と同調していく。
これが最初の会話であり、彼を動かす会話である。
また彼はこうも言うかも知れない。
「そんなに見つめられるとキスしたくなるじゃん」
とか
「そんなに可愛かったら、モテるでしょ」
あなたの恋心を揺さぶる台詞は、あなたを抱きたいという気持ちが言葉になっている場合が多い。
それは決して付き合いたいとか、愛しているという言葉とは違う。
相手を抱きたい。それだけだ。
ただ、そのテンションがあれば、相手の心を手に入れる可能性は上がる。
あなたも彼のテンションを言葉で盛り上げる。
「○○君だってモテるでしょ」
とか
「キスしたいなんて言われたら、ドキドキする」
と。
しかし相手に体を許さない。
相手の家に泊まらない、ホテルに行かない。
「ごめん今日用事があるんだ」
といって帰る。
これが手に入りそうで手に入らない距離だ。
相手の意図を読み、その通りにしてあげる。
しかし体だけは許さないという姿勢だ。
(体の関係を強く拒否した場合、後にメールなどで「また遊んでください♪」など距離を近付ける必要がある。それが「手に入りそうで手に入らない距離」である)
とにかくこのようにして相手を探っていくのだ。
相手を探りながら、同調し、尊敬し、理解を示す(これらのテクニックはディール・カーネギー「人を動かす」にも書かれている)
そのなかに自分のギャグを噛ましたり、楽しい話を織り交ぜたり
趣味が合うのであればそれで盛り上がっても良いだろう。
あなたのこれまでの会話に、上記のやり方を盛り込むのだ。
さて、会話の中であなたは手の内を全て見せては行けない。
(これは別の機会に語る)
彼が望まないものはまだ見せない。
「私は結婚を前提にした人としか付き合いません」
とか
「男は女に尽くすべきです」
などは今、間接的にでも言う必要はない。惚れさせてから言えばいいのだ。
これに関しては
『男性に本気で愛されるコツ』を参考にして欲しい。
惚れる前の男のテンションと、惚れた後のテンションでは別人の様に変わる。
今そのカードを切る必要はないのだ。
【最後に】
これらの観察や情報は、彼がどんな人物であるかの仮説を立てるためだけに使う。
決して、決めつけてはいけない。
彼のテンションが低かったのは、例えば仕事で失敗し凹んでいたからかも知れない。
彼が、あなたを好きと感じたのは、別れたばかりでとにかく寂しかっただけかも知れない。
また一気に多くの情報を得る必要はない。
まずあなたは相手を好きにさせるために、同調、理解、尊敬を相手に示すのが優先だ。
(このテクニックは先ほどもいったとおり、ディール・カーネギーの「人を動かす」に書かれている)
1回1回の出会い、1つ1つのメールで徐々に彼がどんな人物かを少しずつ深く理解していく。
同時に、少しずつ相手の内面に入っていく。
少しずつ相手の味方になる。
少しずつ「手に入りそうで、手に入らない距離」を作っていくのである。
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