博士の言葉-１４

ある相談者さんへの博士の言葉です。
(※　○○のところは相談者さんのネームになります)


復縁をしたいと願う女性の相談に答えるとき、僕は４つの軸で考えます。
１）ゲームに勝つ戦略軸
２）フロー軸（いわゆる運命、縁）
３）成功哲学軸（引き寄せの法則も含む）
４）人生の優先順位軸


まずは１から考えてみます。

麻雀やポーカーや大富豪などの「カードゲーム」をしたことはありますか？
相手の持っているカード（あるいは牌）の手の内が見えないゲームです。

恋愛における駆け引きは、これらのゲームとよく似ています。
まず相手の手の内は見えません。

そして自分のテンションをばらさず、相手のテンションを探っていく。
また、数学的な勝つための戦略も存在します。
ゲームで勝つ人はその戦略をきちんと実施出来る人です。
これはお勧め映画、「ラウンダーズ」「ラスベガスをぶっつぶせ」
お勧め漫画「カイジ」などを見ると勉強になるでしょう。
（このような戦略の中で沈黙が重要となります）

次に２。

でもそのようなゲームを戦略に沿ってずっとしていると気づくことがあります。
それは「流れ」と呼ばれるものです。
何をしてもとんとん拍子にうまくいく時と、何をしてもだめなときがあったりします。
ゲームを何度もしている人は、それを感じているはずです。
それはカードゲームに限らず、サッカーでもテニスでもあるでしょう。

そして３。

ただ、その流れは、ある程度自分で作れたりもします。
流れを呼ぶとか、ツキを呼ぶとかいいます。

この２と３には、実は独特の性質があるのです。
ひとつあげるなら、それには「偶然」が関わっています。
「信じられないような偶然」と言ったりしますが、やはり「偶然」が介在するなかで起きます。

本題からはずれるので、この辺にしますが、
とにかく、２と３には、ある決められたいくつかの性質があり、
それをきちんと知っていることでコントロールできるようになります。
「100パーセント信じていることが重要」というのもその性質の一つでしょう。
それを本当に知っていることで利用できるわけです。

ゲームの達人は、この１?３をよく知っていてバランスよく使える人です。

つまり、最善の戦略で、流れに強く逆らわず、
流れを引き寄せ、勝ちを模索する方法を彼らは知っているのです。

話をもう一度１に戻します。

麻雀にしろポーカーにしろ、一回の遊びで、同じゲームを何度も繰り返します。
今回は親が8000点勝ち、今回は自分が3900点勝ちと、「上がり」を何度も繰り返すのです。

一方で、復縁は、たった一人の男性をどうしても得たいというものです。
また、結婚に関しても多くの女性は一回だけします。
つまり、復縁や結婚は（多くの場合）たった一回だけ成功すれば勝ちだし、
一回失敗すれば負けになってしまうのです。
ここがカードゲームと違うところです。

このような場合、通常のゲームと戦略が変わります。
それは
a）リスクを最大限避けないとならない。
b）最悪の事態が起きたとき、それに対応できていないとならない。
です。

本来ならもっと大胆な駆け引きをしたほうがうまくいくことがある場合でも、
リスクを恐れてしないことがあるわけです。

たとえば付き合ってもいないのに自分から体の関係を持つこと、
自分から告白することというのは、とてもリスクが高い賭となるので、
たった一度のゲームでは僕は勧めません。
挽回不可能な状況に追い込まれることがあるからです。

ただ、リスクを嫌いすぎて何も行動しないことで負ける可能性が高い場合、
「リスクは高いが、相手の心をつかむ可能性の高い方法」を勧めることもあります。
これもゲームの醍醐味です。

上記a、bは典型的な成功哲学の本には書いてありません。
典型的な成功哲学に従えば
「他の人を探す暇があるなら、復縁だけに集中しろ！！」
「誰がなんと言おうが、あなたが信じたら復縁はできる」
と言うでしょうね。
だから成功哲学軸とゲームに勝つ戦略は時に矛盾します。

同じことを別の言い方で言うと、
成功哲学における成功というのは、成功の窓口が広く、成功までの手段が多様であることが多いです。
→従って何度もトライできるし、戦略を変えたり、対戦する相手を変えることも可能。

たとえばある人にとっての成功が「一流の科学者になりたい」だとすると、
大学受験で一流大学に入れなくても、大学院を一流のところに行けばよい。
また一流の科学者と共同研究をするという手もあし、
アインシュタインのように特許庁で働きながら、論文を書くという手もあります。
だから、
「失敗したと失望し、心の底から諦めていないかぎり、それは失敗ではない」
と成功哲学では言います。

一方、恋愛はある世界にたった一人の個人の心を思い通りにしたいので、
成功の窓口が一つ、その目的を果たす手段もいくつかしかない。

恋愛の成功も「幸せな結婚」だったり「イケメンと付き合いたい」とおおざっぱなら、
成功哲学はそのまま使えるでしょう。

ところが、「○○くんと復縁したい」というのは、とても制限されているのです。
そして失敗すれば、その人とつながる可能性を破壊してしまいます。
また、それに長時間を費やせば、他の恋愛の可能性もつぶしてしまうでしょう。

ここまでが、１?３までの関係で、僕が考える「もっともらしい理由」です。

ここまで考えて、４が出てきます。
人生で何を優先するかという話。

成功哲学では「全てを犠牲にして、成功を目指せ」と言っています。
成功哲学は、エンドポイントを考えていません。
「終わりと思ってはいけない。あなたが何歳であろうと手遅れはない」
と成功哲学では言います。

ところが人生にエンドポイントはあるのです。
そして人は、エンドポイントが見えると戦略を変えます。

自分の死が見え始めたとき、
子供が産める限界の年齢に近づいていると感じ始めたとき、
あるいは仕事の契約期間満了時が近づいたとき、
など、経験がある人は分かりますが、
終わりが見えると、人生の優先順位が変わり、
これまで重要だと思っていたものがどうでもよくなります。

僕が他の男性を同時に探しましょうと言うのは、
20代後半以降の女性、しかも多くの場合「結婚を考えているなら」「子供が欲しいなら」という条件付きで言っています。
これは、子供を産める時期の限界、結婚を考える男性から見た市場価値を加味し、
エンドポイントが見える場合の戦略を紹介しているのです。

ここまでが前置きです。

今度は話をずっと３の「成功哲学」よりにします。