他人のことは、分からない

人を裁いてはいけない。

誰かを攻撃する言葉は、ブーメラン効果で
パワーアップして、自分に返ってくる。

恋愛メソッドを学ぶ中で
男性にダメ出ししないという助言がよく出てきます。
あらゆる人間関係に共通すると思います。

私の苦手分野ですが、
聞かれたことにだけ、シンプルに答えること。
そういう人になりたいと憧れます。

他人の悪口を言わない、
ネガティブなうわさ話に同調しない、
という大切な教訓も、学びました。

他の誰かに、天に替わって罰を与えるとか、
罪を犯したのだから、報いを受けて当然だとか、
そんなことをすると地獄に落ちるぞとか、
そういう言葉があふれています。

人を裁く言葉を使わずに、
人を励ます言葉だけを用いて、
日々、暮らしていきたいと願います。

たとえば、私には離婚歴があります。
芸能ネタなどで、離婚についてのスキャンダラスな
記事を目にすると、今でも、気分が悪くなります。
離婚した男女について、色々な憶測が飛び交います。
悪者と被害者がいて、というお決まりの構図がイヤです。

・・・

聖書の中のエピソードです。

売春婦に対して、石を投げようとする群衆に対して
「この中で、一度も罪を犯したことのない者は、石を投げよ」
キリストが声を上げます。

いちども罪を犯したことのない者、

ひとり、またひとりと人が去っていき、結局、
誰も石を投げる人はいませんでした。

・・・

このエピソードを聞いて、感銘している友人がいました。

同じ人が、ある街で外国人の立ちんぼの女性を見て
冷たい、侮辱しきった表情で言いました。

「なぜ、あの人達は、売春のようなみじめな仕事をしているのか。
私だったら、自殺する。恥ずかしくないのだろうか？」

私は、驚きのあまり、言葉が出ませんでした。

同席していた主人が話してくれました。

彼女たちは、母国でトラバーユされて外国へ連れてこられたこと。

当初聞いていた話と違い、過酷な条件で働かされているだろうこと。

通りの角にいるいかつい男性たちは見張り役で、この一角から
逃げ出せない構図になっていること。（昔の遊郭のような）

おそらくは国に家族や子どもがいて、仕送りをしていること。
たとい国に逃げ帰ろうとしても、帰国する旅費もないだろうこと。

うちの旦那さん、かっこいいなぁ、と惚れ直しました。

知識を、礼儀作法を、なぜ身につけるのか。
他者への心遣いのために学ぶものだと思います。

言葉の暴力は、時に、人を立ち直れないほどに、傷つけます。

よく自覚して、配慮を学びたいと思います。

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