私は料理をするほうでした。
そこには経済的な事情もあったわけで、
限られた予算で良い栄養をとるには自炊が一番です。
週末になると玄米を炊き、だしをとりました。
野菜スープや、塩漬けや、そぼろ肉なんかを
作って冷蔵庫や冷凍庫をいっぱいにしました。
平日は帰宅して15分以内に調理が終わるように。
限られた予算と時間で戦っているという感じでした。
当時は自覚はありませんでしたが、大変でした。
女がひとりで生きていくって、しんどいことです。
主人と再婚してまもなく2年になります。
今はずいぶん楽をさせてもらっています。
朝は私が作りますが、夜は主人のほうがたいてい
帰宅が早いので彼が作ってくれています。
「美味しいね」「これまた食べたいな」と言いながら
パクパク食べると主人は本当に嬉しそうです。
結婚後、めったに外食をしなくなりました。
ふたりとも食いしんぼですから、料理はよくします。
宅では生活ク○ブという宅配サービスを利用しています。
品質と価格とのバランスがよく気に入っています。
近所のスーパーよりは割高感がありますが、
百貨店の地下ほどべらぼうではありません。
いい素材を使うと、間違いなく調理をすれば
そこらの外食よりずっと美味しく出来上がります。
先日、餃子を皮から手作りしてみました。
お友達にやり方を聞いて、初挑戦です。
予想外においしくて、準備の苦労が吹き飛びました。
何といっても、主人が
「おいしいね、これ」
とパクパク食べるのが一番のご褒美です。
私は、自分ひとりのために、餃子は作りません。
めんどくさいもんね。
主人も同じです。一人の時はお惣菜を買ってきちゃう。
誰かに食べさせようと料理をし、
一緒にご飯を食べることが
結婚している実感のひとつです。
共食(きょうしょく)は、
家族の象徴的な姿かもしれません。
主人が教えてくれたのですが、
日本の神話の中にこういう話があるそうです。
みんなで一緒に食べる宴席で、
「いや僕は結構です」と参加しなかった人がいたそうです。
怒った王様(天皇?)は、その人を殺してしまったという話。
神話には私たちの集合的無意識の深い部分の
叡智が詰まっている、と教わりました。
皆で集まるべき食事の場所を避けて不参加する
ということは、そのコミュニティにへの参加を拒む
強い意思表示ということでしょうか。
宴席を断るほどの無礼はないのかもしれません。
・・・
外交官は、どれほどタフな相手との交渉であっても
「まず一緒に飯を食う」をやるのだそうです。
外交官にとって、良いレストランを知っていることは、
相手に合わせたレストランを選ぶ情報を持つことは
最重要ミッションなのだそうです。
ともかく、仲良くなって、そこから交渉が始まる。
そうかもしれません。
一緒にご飯を食べて楽しい相手、
また一緒にご飯を食べたいなと思える相手が
気がついたら貴女のパートナーになっているかもしれません。
一人で食べるよりも、
気を遣わないで居られる誰かと一緒に食べる食卓のほうが
私たちの生活の質を上げてくれると思います。
誰かの喜ぶ顔を思い浮かべながら、
いそいそと調理をする時間を含めて。
毎日、毎日、やり続けること。
一緒にご飯を食べているうちに、家族になっていく
のかもしれません。
▼ コメント(4) - 新しい順
- まことさん、おはようございます。
信頼の証、おっしゃる通りですね。
私が昔、利用した結婚相談所では
最初はお茶、よければ次はお食事をという
流れでした。理にかなっていたと思います。
まことさんにとって最善の時に、
ぴったりのお相手が現れますように!
- yuki様
コメント失礼します。
ご飯を食べるときが一番、人間は無防備だそうです。
だからこそ、一緒にご飯を食べることは信頼の証であり、親しさの証明だそうです。
お一人時代の話を聞いて、怖くなりました。
私はまだ、誰かと一緒になれるかわからない状態です。
しかし、一人で食事はイヤです。
今は両親がいて、苦手ですが料理をがんばってます。
おいしいと言ってくれるのが何よりです。
もし叶うのならば、そう言ってくれる人がいたら嬉しいです。
参考になる日記をありがとうございます。 - 何かすごい感動しました。
夕食作ろうっと♪
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