加藤茶45歳差、堺正章22歳差、続く歳の差婚の影には婚活市場の拡大が!?世界規模で巻き起こる人の「移動」を博士が語る

公開日 2015-02-24 20:03
加藤茶45歳差、堺正章22歳差、続く歳の差婚の影には婚活市場の拡大が!?世界規模で巻き起こる人の「移動」を博士が語る
登場人物

渕上賢太郎(ふちがみ・けんたろう)博士
モテモテアカデミー及び夢を叶えるアカデミー主宰。数学、生命科学、行動経済学の博士号を持ち、人の心の動きを論理的に解明する。

山田君
博士を慕う冴えない32歳。博士の教えにより、彼女いない歴=年齢だったモテない人生に終止符を打った。歳下の彼女が最近アラフォー男性に興味を持ち始めたようで、少々心配。

※この記事は、2011〜2013年までの間に、MSNのニュースサイト・ドニッチにアップされたぐっどうぃる博士の記事の復刻版です。


山田君 博士、加トちゃんの歳の差婚はうらやましいですねぇ~。還暦過ぎてこんな若くてカワイイ奥さんゲットできるなんて(※この記事は、2011年に書かれた記事です)。

博士 唐突になんだ。ああ、加藤茶のブログを見ているのか。カワイイかどうかは議論の余地はあるが確かに若い。

山田君 やっぱり、金持ちの有名人だからこういう若い子も相手してくれるんでしょうか。

博士 残念なことだが、“金持ちの有名人”が多くの女性を惹き付けるのは事実だ。
ただ、最近は一般の婚活市場でも「歳の差婚」をよく聞くようになったな。特に、うんと年上の男性でも問題ないという女性が増えてきているようだ。

山田君 僕の彼女なんて、なぎら健壱や山田五郎、みうらじゅんや安斎肇に惹かれちゃってます。

博士 それはタモリ倶楽部が好きなだけだろ!
今回は、年の差婚をフックに、「移動」の話をしよう。

山田君 移動?

博士 そうだ。
たとえば、婚活市場は、現在とてもとても厳しい。超々氷河期と言って良い。
そして、今その婚活の厳しさに疲れた女性たちが、条件を広げ始めている。いまどき、容姿、年齢、年収すべてが希望通りの男性なんてそう簡単に見つからない。年齢の上限を上げると年収で妥協しなくてよくなるので、ここを妥協する人が多いのだと思う。婚活女子たちの手が、アラフォー、アラフィフにまで伸びてきたということだ。

山田君 なるほど~。それはやはり長引く不況で若い男性の収入が減っていることも原因なのでしょうか。わが社も今年のボーナスはついに現物支給なんじゃないかという噂がまことしやかに……。

博士 君のところはIT系だろう?現物支給ってなんだ?

山田君 うちの会社が開発中の「怪盗バトルロワイアル」というソーシャルゲーム内で使える、激レアアイテムが支給されるんではないかと。これは、ユーザーが怪盗になってアイテムを奪い合いながらなおかつ殺し合うという画期的でスリリングなゲームなんです。
大ヒットすれば、レアアイテムを持ってるだけで自慢できますよ。

博士 「今日は、皆さんにちょっと殺し合いをしてもらいます」ってばかやろう!
そんなパクリなうえに青少年の健全な育成を阻害しそうなゲームは、開発してもどこも買ってくれないだろ!

山田君 とにかく、そんな噂が出るほど厳しいので、うちの会社の男子社員は、誰も結婚したがっていません。

博士 婚活に限らず、今世界中で「移動」が起きていると僕は考えている。

山田君 移動ってなんですか?

博士 詳しく話そう。

リーマンショック以降、これまでの世界と大きく状況が変わったような実感がないか?
ヨーロッパもアメリカもほぼ経済的に終わったという感じだし、日本においては例の大震災も、この実感を強く感じさせる一つの原因になっている。

さらに、新聞、テレビ、雑誌の力はみるみる落ちていき、その一方でwebの力はSNSの助けを借りて、増大する一方だ。アラブ国家の民主化運動にも、中国の電車を埋めてしまった事件でもwebが力を発揮して、国を動かしてしまっている。

それが良いか悪いかは置いておいて、婚活にしろ、経済の流れにしろ、メディアの変化にしろ、時代が大きく変わると、ある場所にこれまでいなかった人、なかったモノが他の場所に移り、新しい組み合わせが起きるんだ。

すると、画期的な何かが生まれる。

例えば東西冷戦が終結した頃、核兵器開発の必要がなくなり職を失った物理学者たちは、アメリカのウォール街に“移動”していった。そこで物理学的なロジックを活かして金融工学を創りだし、莫大な富を生んだ。クオンツと呼ばれる人たちだ。このクオンツが物理学を金融に持ち込んだことで新しい組み合わせが起こったんだ。まあ、この金融工学がのちのリーマンショックの引き金になるわけだが。

そして実は今、大きく人が移動し、新しいものを生む時代が訪れている、と私は思っている。

山田君 ふぉぉ、なんだか壮大な話ですね。

博士 壮大であると同時に身近でもある。

最近、テレビのバラエティーに文化人や専門家が多く出るようになった。それは多分、テレビ局にお金がなくなったから、芸能人をより安く使える文化人、専門家を使って番組を作るという動きが起きたのだと思う。

その中で「ほんまでっかTV」のように、面白い番組が生まれる。するとそれを真似た番組がたくさん生まれるわけだ。また例えば、戦場カメラマンの渡部陽一さん。これまで、報道というシリアスな世界にいた渡部さんがバラエティにきたことで、大ブレイクした。
また、流行語のノミネートされたおねえキャラも、同様かもしれない。

世界のあらゆる場所でこんな移動が起こっている。今は時代の転換期だと思うよ。

山田君 僕らはすごい時代に生きてるんですねぇ。

博士 苦しい時代だからこそ移動は起きるんだ。世界レベルで考えれば、日本も含め、先進国で成功を見つけるのはかなり難しいだろう。金も人もチャンスも、新興国に移動していく。

山田君 そ、そんな……。じゃあ、英語もできない僕みたいな奴は、滅んでいくしかないんですか?

博士 そんなことはない。思わぬところで思わぬ反応が起こるといっただろう?
特に日本なら、震災の影響で思わぬところでビジネスが生まれたり、大きなお金が動いたりするだろうな。僕は今回の震災からも、何か新しい大きなものが生まれてくると思っている。

また、今のところ先行きはよくわからないが、もしTPPの参加が決まれば、それこそ大移動が起こる。

こんな時は、逆に君みたいな負け犬にはチャンスなんだ。これまでのセオリーが通用しない出来事が起こる。
アラフォー、アラフィフ男性が思いもよらぬ若い子をゲットできるように、戦場カメラマンがしゃべっただけでブレイクできるように、信じられない成功のタネが転がっているのが「移動」の時代の特徴なんだよ。

山田君 どうすれば、そんな成功のタネを見つけられるんでしょう?

博士 転職などで自分が移動するのもテだが、リスクが高い。それよりは、身近に移動してきた新しい人、モノに積極的に関わることをオススメする。
例えば、これまで全く関わりのなかった業種にオファーされた仕事や、異業種からやってきた人。そういう人に絡んでいると、思わぬ成功を手にすることができるかもしれない。

山田君 なるほど~。実はうちの会社、今はやりに乗って「オネェプラス」というゲームも開発中で、よりリアルなゲームにするために、オネェの方を事務員に雇ったんです。そういう人に絡んでいけばいいんですかね。

博士 君の会社は本当に大丈夫か?

<次回予告>
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