【夢が叶う9つの定理　第2回】願いを叶える祈りの作法。

※この記事は、2011〜2013年までの間に、MSNのニュースサイト・ドニッチにアップされたぐっどうぃる博士の記事の復刻版です。また、目標達成のための記事ですが、恋に悩む女性にも役立つ内容だと考え、このたび恋愛ユニバーシティにも載せる事にしました。

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神奈川県某所にある謎に包まれた研究所の一室。そこには「夢を叶えるアカデミー」の看板がひっそりと掲げられている。ここでは「成功」に関するあらゆる研究が行われており、夢を叶えたい起業家や、思い通りに動かず邪魔ばかりする部下に困り果てた経営トップたちが、こぞって扉を叩く……。
会社の合併で、これまでのようにのんびりサラリーマン生活を送れなくなった山田君。一念発起して成功を目指すことにしたが、博士に命じられたのは、なんと「祈ること」で……。

山田君　博士、これまでのお話で「100%信じればその夢は叶う」※1というのは何となくわかったんですが、そのために壺を買えってどういうことですか。
※1 9つの定理第1回参照

博士　壺？ああ、あの200万円の壺のことか。

山田君　高い！！　高過ぎ晋作です！
この間は30万円って言ったあと、300円って言ってましたよ。ずいぶんいい加減な壺なんですねぇ。

博士　そんなことはない。なでしこジャパンもこの壷に祈って成功したし、島田紳介は、この壷を失ってすぐに失脚した。

山田君　ほ、本当ですかっ。

博士　うそだ。
私は気づいたんだよ。
祈りにおいて大切なのは、祈りの対象が祈りに値するもっともらしい理由を持っていること、そして儀式そのものだと。

山田君　ぎ、儀式～。もうヤバイですよ博士。科学の世界に帰ってきてくださいよ～。

博士　落ち着きたまえ山田君。これは科学ではないが、説得力のある仮説だ。
私は世界中の祈りについて研究し、共通する２つの特徴を見つけた。
ひとつ目は、祈りの対象が願いを叶えるに値するもっともらしい理由を持っていることだ。もっともらしい理由というのは、脳を信じ込ませるのにとても重要なことだ※2。

たとえば十字架や仏像は、祈るのに値する十分にもっともらしい理由を持っている。他にもネイティブアメリカンが使っていたとか、マリアナ諸島のチャモロ人が祈りに使ったとか、ピラミッドの形に不思議な力が宿るや、陰陽道（おんみょうどう）の儀式に使われていたなど、いかにも願いを叶える力が宿っていそうなものが対象になる必要がある。
※2モテの定理　第12回　パターンとギャップで、相手を惹き付ける駆け引きを使いこなせ！参照

だから祈りの対象は、その人がキリストを信じているなら十字架がベストだし、仏像に力を感じるなら仏像がベストとなる。

この壷も「恐ろしく強い神通力を持った霊能者が５つの壷限定で念を込めた」などのもっともらしい理由を付け、さらに値段を３０万円とか、200万円などつけることで、祈るに値するもっともらしい壷となる。
新興宗教でよくやる手口だが、彼らのしていることはある意味正しい。何故なら、実際に祈るに値するもっともらしい理由を信者が信じたら、祈りの対象が何であれ、効果を発揮するからだ。

２つ目は、祈りには祈ったかどうかが客観的にわかる儀式があり、その儀式は誰でも努力すればできる、というものだ。

例えば、お百度参りなら神社の入口から本堂まで行って参拝し、また神社の入口まで戻るということを100回繰り返す。これが儀式だ。100回参って祈れば、どんな願いも叶う。「神社の中を往復する」という行為×100回だから、祈りがきちんと行われているかどうかが客観的にわかる。そして、頑張れば誰にでもできる。

完成された祈りには皆こういう特徴があるんだ。
だから僕は君に、壷を与え、明確な型を与え、なおかつ頑張ればできる「祈りの儀式」を授けた。それが、効果のある祈りのシステムだ。

山田君　なるほど～。確かに言われて見れば、丑の刻参りとかも儀式ですもんねえ。でも、祈りって……。祈りがなんの役に立つんですか？

博士　前回も話したように、100％信じることで、自分が作り出す制限された世界から脱することが可能だ。しかしほとんどの人は、「思い通りにならずに苦しんでいる問題が思い通りになる」と100%信じるのは難しい。

例えば、君が「出世して給料をいっぱいもらえるようになる」と願いを立てて、それを信じたとする。でも、仕事で何度かつまづけば、「やっぱり僕みたいな冴えない奴ではダメだ」とか「コネがないからダメなんだ」など、うまくいかなくなる「もっともらしい理由」をつけてこの世界を制限してしまう。

だが、そのときに、完璧に完成された儀式による祈りがあったらどうだ。もし君が、僕が授けた壺の祈りを信頼してそれを実行していたら、「3ヵ月壺に向かって唱えたんだから大丈夫」と、自信を持つことができるだろう。
人は儀式に従って祈ることで、うまくいかない理由を探さずに、信じきることができるんだ。

だが、自己流の祈りだと、「祈る強さが足りなかったんじゃないか」「僕が悪い行いをしたから神様が怒ったのかも」などと「祈りがうまくいかないもっともらしい理由」を探し始めてしまう。

古くから伝わる祈りの儀式が客観的に誰から見てもそれを行ったかどうか判断できるようになっているのはそのためだ。

「祈るに値する対象に、客観的にみて誰もがそれを行ったかどうかを判断できる儀式があり、それを自分は完遂している、だから願いが叶わないわけがない」それが100％信じる原動力になるんだ。

私が君に、壺を使った祈りの儀式を授けたのは、こういうわけだよ。
だから、まずは朝晩この壺に向かって願いを唱えることを3ヵ月間続けたまえ。

山田君　その祈りが、僕が夢を信じる力になると。

博士　そうだ。まずは信じて、ひたすら祈れ。

山田君　わかりました！頑張ります！
しかし、博士、この壺は結局どんなものなんですか？

博士　中国の始皇帝の墓にある霊的な力の宿った土”末粉霊散”で作った「満願成就の壺」だ。

山田君　また、さっきと言ってることが違うじゃないですか～

博士　今度は本当だ。山田君だから格安にして２万円でどうだ。僕を信じろ。可愛い女の子とも付き合えただろ？

山田君　分かりました。購入して祈ります。
ちなみに博士は祈っているのですか？

博士　僕は祈りなどしていない。

山田君　え〜〜〜〜！？

博士　僕は、祈らなくても人が自ら作り出す世界の限界を外すことができる。
それは、この2回でした話を心の底から理解することで可能となる。

だが山田君、君は祈れ、多分僕の話を理解できていないだろうからな。
3ヶ月この壷に祈れ。祈れば確実に効果があることを保証する。

（次回予告）
次回は山田君の目の上のたんこぶ、わからずやの上司を思い通りに動かす方法を博士が指南します。