【図解 恋愛】感情変化グラフ その1 失恋後の感情コントロール
プレート移動ゲーム
次のようなゲームを考えてみる。緑、黄、青、赤、4色のプレートが10枚ずつ重ねて置いてある。このプレートに関して次のようなルールがあるものとする。
1)赤プレートを1枚追加した場合、緑、黄、青プレートからそれぞれ1枚とる(図1)
2)緑、黄、青プレートのいずれかに一枚追加した場合、赤プレートから2枚とる(図2)
3)全てのプレートが3枚以下になったら勝利
4)特定のプレートが15枚以上になったら負け
図1.赤プレートに1枚追加
図2.緑プレート(または黄、青プレート)
直感でもだいたい平均してプレートをとれば全体のプレートが減ることが分かるであろう。
下に赤、緑、赤、黄、赤、青の順にプレートを追加した結果を示す。
表1.平均してプレートを追加した場合
表1を見て分かるように赤、緑、赤、黄、赤、青の1サイクルでそれぞれのプレートは2,2,2,3枚ずつ減ることになる。これを繰り返すことにより全てのプレートは容易に3枚以下になる。
勝利の場合のプレート数の変化
(10,10,10,10) -> (8,8,8,7)->(6,6,6,4)->(5,5,5,5)->(3,3,3,2)
これに反して、ある特定のプレートを追加し続けるとこのゲームには勝てない。以下のようなケースでは、ゲームに勝つことはできない。
赤プレートのみを追加
(10,10,10,10) -> (3,3,3,17)
赤プレート以外のみを追加
(10,10,10,10) -> (12,12,11,0)
失恋後の感情の動き
愛を失い心が傷ついたとき、人は様々な感情を覚える。実は、上記の緑、黄、青、赤のプレートは以下の感情に相当する。緑プレート --- 寂しさ
黄プレート --- 恐れ
青プレート --- 悲しみ
赤プレート --- 怒り
これらの感情には以下のような相互作用がある。
怒りの感情により、寂しさ・恐れ・悲しみの感情が緩和される
寂しさ・恐れ・悲しみの感情により、怒りの感情が緩和される
すなわち上記の4つの感情を押さえることなく、まんべんに十分に感じ取ることで、心の傷は癒されるのである。これがジョングレイ著「だからあなたは今でもひとり」に記述されている愛を失ったときの癒しのプロセスである。
図3.心の傷の癒しのプロセス
この4つの感情を十分に感じ取るプロセスを怠ると上記の4つの感情はいつまでも消えず、心の傷も残ることになる。例えば、特定の感情のみに囚われたり、あるいは特定の感情を抑制したりすると、心の傷は癒されない。いつまでも特定の感情が残るからである。
男性は、寂しさ・恐れ・悲しみの感情を抑える傾向にある。それを表に出すことを男らしくない、と感じるからである。その傾向が極端になると、怒りの感情のみが強く残ることになる。個人差にもよるがある閾値を超えると、ストーカーのような行動に走ることになる。
一方、女性は怒りの感情を抑える傾向にある。その結果、寂しさ・恐れ・悲しみの感情に囚われ、いつまでも心の傷がいえない。あるものは、寂しさの中で不特定多数の男性に心も体も委ねたりする。恐れの囚われた女性は嘆く「もう一生人から愛されないのではないか」と。悲しみの中で他の男性に一切愛を感じなくなる女性もいるだろう。
このような状況に陥らないためにも、4つの感情を十分に感じとる必要がある。
図4.特定の感情の抑制
上に述べた4つの感情をまんべんに感じることを妨げる要因は様々ある。次回からはその原因とそれによっておこる弊害を、感情の変化を示すことによって説明したいと思う。
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