【モテの定理 第1回】理想の恋人を見つけて、付き合うために、最初に持つべき視点
●渕上賢太郎(ふちがみ・けんたろう)博士
モテモテ・アカデミー主宰。数学、生命科学、行動経済学の博士号を持つ。長年「モテ」を研究し、どんな人、モノでも「モテ」るという定理をついに発見した。
●山田君
彼女いない歴=年齢のモテない32歳。中堅IT企業でSEとして働いているが、職場では優秀な若手の台頭に不安を感じている。博士とひょんなことから知り合い、助けを求めるように。
※この記事は、2011〜2013年までの間に、MSNのニュースサイト・ドニッチにアップされたぐっどうぃる博士の記事の復刻版です。
神奈川県某所にある謎に包まれた研究機関、モテモテ・ラボラトリー。ここでは「モテ」に関するあらゆる研究が行われており、ブレイクしたいタレントや、新商品をヒットさせたい企業、果ては支持率の回復を狙う政治家までが、助言を求めて日夜訪れる。
そして今日も、「モテ」に迷う男がひとり……。
山田君 博士~~っ、助けてくださいよぉ~~
博士 どうした山田君。いつも情けない太眉が一段と下がって、見苦しいことこの上ない顔になってるぞ。
山田君 そんなひどいこと言わないでくださいよぉ~。
聞いてください博士、僕この2年ずっと片思いしてる子がいるんです。合コンで知り合った子なんですけど、佐々木希ちゃんにそっくりで超~カワイくって、しかも優しいんですよ~。
博士 なんだ、2年も前の合コン相手に妄想片想いか。
山田君 違いますよ!ちゃんとアドレス交換してくれて、同じメンバーで食事したりとか、バーベキュー行ったりとか、今でも仲良くしてるんです。彼女ともメールではしょっちゅうやり取りしてて、プレゼントあげたりもしてるんですけど、全然デートの誘いに乗ってくれないんです。
今月の誕生日には、ティファニーが好きって言っていたから、10万円のネックレスまで買ってあげたのに、「嬉しいけど、ちょっと悪いから」って返されちゃうし。もう、どうしたらいいかわかりません!
博士 全くダメだ! だから山田君はモテないんだよ!
山田君 えっ、やっぱりティファニーはダメ?
博士 違う違う違う!
では聞くが、お前は何故その女を好きになった。
山田君 優しいひとで癒されるから
博士 嘘付け!!!!!!!!
見た目が可愛いからだろ?
山田君 それも重要ですけど‥。
博士 山田君、ここでは正直になれ!そうすればモテの道は開かれる。
見た目で選んでいるなら、その女に執着する必要はない。
君みたいな顔もキャラもいけてないやつが、その子ひとりに執着したってダメなんだよ。
山田君 でも博士、同期の僕より太っててブサイクで髪もちょっと薄いやつには、めちゃくちゃカワイイ彼女がいるんです。そのくせそいつは最近浮気して彼女泣かせたとか言ってて、ちくしょー、僕も!と思って頑張ったのに……。街を歩いてても、美女と野獣みたいなカップルいっぱいいるじゃないですか。あいつらは何であんなイイ思いができるんすかっ。
博士 山田君。ほとんど全てのモテない男子、いや女子もだが、勘違いしていることがある。モテるかどうかは、外見の良し悪しじゃないんだ。
山田君 じゃあ、何なんですか?
博士 問題なのは、君がその佐々木希似の子ひとりにこだわってるってことなんだよ。モテへの道は、ひとりに対する執着を捨てた時から始まるんだ!!
山田君 ……? それってどういうことですか?
博士 実は、世の中のモテる男っていうのはね、人生のある時期に、自分なりのモテテクニックを見つけるんだ。そしてそれを色んな女性に試して、成功したり失敗したりしながら、ある程度の数の女性を手に入れる。
でも、本当にモテるやつっていうのは、その途中で気づくんだ。「世の中には、絶対自分のことを好きならない女がいるんだ!」と。正確には「絶対に自分を好きにならない女性の集団がある」ってことだな。それに気づいた瞬間から、そいつは本当にモテるようになるんだよ。
山田君 えっ?でも、僕だって、そりゃ全部の女が僕を好きになるなんて思ってないですよ。
博士 思ってるんだよ。好きになってくれるかもしれない、そう思ってるからその子に2年もアプローチしてるんだろう。でも、モテる奴はどんなにカワイイ子がいてもひとりに固執しない。その子が「自分を好きにならないタイプ」だったら、何をやってもダメだから。同じくらいかわいくて「自分のことを好きになる可能性のある子」を探すんだ。
山田君 でっでも、彼女みたいにかわいくて性格の良い子、他にいないですよ。出会えたのが奇跡なんです!博士は見てないからわからないんですよ!
博士 見なくてもわかる!佐々木希ちゃんみたいに目が大きくて顔が小さくて、君が「カワイイ!」と思う子はいっぱいいる。そんな子を10人、いや100人見つけてくれば、その中に一人くらい山田君を好きになる子がいる。性格なんて、好きになれば「良い!」と思うようなるんだ。
君を好きにならないひとりに2年かけるより、100人の中から君を好きになる人を探す方がずっと現実的なんだよ。モテる男はそれを知ってるんだ。
山田君 じゃあ、同期のあいつも……。
博士 そうだ。ものすごい強運でたまたま好きになった美人とつき合うブサイクもいるかもしれないが、大抵のやつはひとりに固執せずに大勢に声をかけてる。その中には彼氏に振られたばっかりですぐ落ちる女性もいるかもしれないし、太ってることを気にしない女性がいるかもしれない。ひとりの女性への執着を捨てることで、彼らは多くのチャンスを得ているのだよ。わかったかね、山田君。
山田君 なるほど~。でも僕は普通にしてると全然出会いがないんですが、その100人をどうやって見つければいいんでしょう?
博士 そうだな、その件については次回、相談に乗っていこう。
今回の定理
「執着」を捨てた時から人はモテ始める
ぐっどうぃる博士の解説
はじめまして。僕は恋愛ユニバーシティというサイトで恋愛カウンセラーをしています。一応生命科学の分野で、理学博士号を持っています。今回、MSNドニッチで、僕がカウンセリングのバックボーンのひとつとしている、「モテ」にまつわるお話させていただくことになりました。
初回は、「モテ」を理解するうえで欠かせない「執着」の話です。人はひとりの人に執着しなくなった瞬間からモテ始めます。なぜなら、世の中には「自分のことを絶対に好きならない人たち」が存在するから。その人の条件が悪くなればなるほど、その割合は増えていきます。「自分のことを好きにならないかもしれない」ひとりに長い時間と労力を費やすより、次々にアプローチして「自分のことを好きになる」人を探す方がずっと効率的です。世の中には狙った女性は必ずオトすと言う男性や、好きになった相手は必ず自分を愛してくれると言う女性がいますが、これは彼らが自分を相手にしない人にはハナからアプローチしないからです。
そして、この公理はビジネスや自己実現にも当てはまります。チャレンジは全て成功してきたという経営者、夢は全て現実になったという成功者の多くは、一人のパートナー、一つの商品にこだわったのではなく、目的達成のために、選択肢を幅広く持ち実現可能性のある道を選んでいます。ひとりの異性、ひとつの挑戦、ひとつの夢、それに対する執着を捨てることで、人はチャンスからモテるようになるのです。
僕の連載では、このようにして「モテ」の定理を紹介していきます。
※なお、この作品はフィクションです。登場人物、団体等、実在のモノとは一切関係ありません。
ぐっどうぃる博士 (恋愛カウンセラー)
理学博士(生命科学専攻)。現在は主に恋愛カウンセラーとして活躍。自身の体験と生命科学的視点を合わせた独自の恋愛メソッドを展開し人気を集めている。悩める女性の恋の問題が解決するサイト『恋愛ユニバーシティ』主宰。
現在、WEB、書籍、雑誌等など多方面で活躍中。また大手企業のマーケティングリサーチや企業のブランディング戦略にも参画。
近著に『振り向いてくれない彼に1ミリも迫らないで恋に落とす本』がある。
他にも『モテの定理』『恋愛マトリックス』(ソフトバンククリエイティブ)、『恋で泣かない女になる61のルール』(講談社)などがある。
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片思いの悩みを解決する方法のまとめ
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