その方は、その方なりのショックな出来事があり、
感情にまかせて、支離滅裂な、自分本位な相談文を出されました。
何人かの方が厳しいアドバイスをされたのですが、
時間を割いてコメントくださったことに感謝もなく、
ものすごい勢いで反論して、逆ギレして、捨て台詞を吐いていました。
逆ギレして利益を得られるならいいですが、難しいでしょうね。
因果応報、自分のやったことはそのまま自分に返ってきます。
リアルでも本当に親しいお友達はいないのかもしれません。
そんな方に本音でお話しようとは思いませんから。
・・・
私も恥ずかしながら
かつてその相談者の方のような言動をしていた時期がありました。
ひとつでも否定的なことを言われると、
自分の人格を全否定されたような気になりました。
だから全力で自己正当化をしないと生きていけませんでした。
生存がかかっているから必死でした。
根っこにあるのは、本当の自分には価値がないという
自己否定感だったと思います。
普段、虚勢をはって演技をして
他人に後ろ指をさされないように
うまくやっているつもりなんだけど
他人に何か指摘されると、
化けの皮がはがれたらどうしようという恐怖から
自分を守ろうと必死に抵抗するのです。
ややこしいのは、自分はいい人、と自分のこともだましているから
逆ギレの最中、自分の感情を正しく把握するのが難しいことです。
抗弁している時、貴女の根っこにあるのはなんでしょう?
恐れや不安がないでしょうか。
身勝手さはありませんか。
不正直ではありませんか。
感情的に波立ったということは、
その方の指摘に思い当るふしがあるということはないですか。
本当に的外れな批判なら、腹も立ちません。
弱い犬ほどよく吠える、と言います。
ですが、吠えたら事態は改善するでしょうか。
逆ギレしてポジティブな効果がありましたか?
もっと効果的な対処の仕方があるはずです。
自分が何を求めているのか、どうしたら手に入るのか、
何が一番大事なことか、
心を静めて、
ちょっと考えてみましょう。
・・・
私は、クレーマーについて、色々な本を読み、
現在では以下のように考えて定義しています。
日々過ごす心がまえもこのようにありたいと思います。
1.クレーマーは全体の5%程度である。
2.クレーマーの背後には、5倍以上の不満足を抱える
「沈黙の顧客」がいる。
3.沈黙の顧客は、不満がたまると何も言わずに去っていく。
4.クレーマーの声に耳を傾けて改善努力を続けていると、
沈黙の顧客の満足度を底上げすることができる。
5.クレーマーと仲良くする必要はない(ストレスになる)
だからクレーマーへのリピート促進施策はしなくていい。
補足すると、
クレーマーの指摘には重箱の隅をつつくような面もあるが
基本的には正しいことを言っている。
クレーマーの苦情には真摯に耳を傾け、改善努力を続けるのは
顧客の満足度を高めるためである。
クレーマーそれ自身は多くの場合、会社に利益をもたらさない。
クレーマーに必要以上の労力を割いたり奉仕をする必要はない。
会社のサービスレベルを上げるために
クレーマーの意見は大事にする必要がある。
だが、会社が本当に時間を使い大切にすべき顧客は
商品を気に入って、言い値で買ってくれるお客である。
・・・
企業活動において
手のかかるクレーマーに多くの時間を取られて
本当に大切な「沈黙の顧客」を無視していることが少なくありません。
私たち自身も
多くの場合、優先順位を間違えていて、
大切な人に時間を割くことを惜しみ
どうでもいい人に時間と労力を割いているかもしれません。
この日記もそうかもね(苦笑)
私の顧客は誰か。
どうしたら顧客を喜ばせることができるか。
そのために利用できるものはクレーマー、批判者であっても
最大限に活用しよう。
他者へは、礼儀を大切にしよう。
言葉と行いを、いつも点検して節制しよう。
三段跳びはできませんが、
少しずつ、自分を改善して、
努力してまいりましょう。
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