彼氏が浮気ばかり、男性に甘えられない…そんなあなたが読むべき本って?【恋愛必読本7】
“ラブホの上野さん”の恋愛本!
彼に浮気癖がある、男性に甘えるのが苦手・・・そんな悩みを抱えていませんか。
今回の「恋愛必読本シリーズ」で取り上げるのは、マンガ『ラブホの上野さん』で一大ブームを巻き起こした上野さんによる恋愛本『ラブホの上野さんの恋愛相談』(KADOKAWA)です。
恋愛関連書籍を5000冊以上も読み込んできた藤本フランソワーズ先生が厳選する、コレを読めば恋が思い通りになり、恋愛を誰より深く語れる「恋愛必読本シリーズ」、第7回目始まります。
この本をおすすめしたい人
恋愛をテーマにして、深く語れるような本を探している、自分なりの恋愛哲学を極めたい、上野さんの漫画やサイトが好き……そんな人に特におすすめ
この本をひと言で言うと
いつものゲスさは控えめ。面白くって役に立つ「上野さん」の恋愛本
この本がおすすめな理由
『ラブホの上野さん』というマンガを読んだことがありますか?
貼りついたような謎めいた微笑み。執事のようなへりくだった言葉遣いなのに、上から目線で恋愛アドバイスを繰り出す上野さんの正体、それはラブホテルのマネージャーなのです。
上野さんといえばゲス、下世話、そしておせっかい。
ですがこの本での上野さんには、ゲスな要素はほとんどありません。
知識が豊富でそれなりに傷ついた経験もある、頼りになるお兄さんのようなキャラクタ―になっています。
一問一答方式になっている本書は、上野さんの持つウンチクや哲学を楽しみつつ回答に導かれ、楽しみながら恋愛のお作法が学べるように出来ています。
【この本のココがスゴイ!(1)】恋愛に対する男女の「目的の違い」を理解しよう
昔、アメリカでこのような調査が行われました。
「貴方にとって理想の異性が告白してきました。しかし、その異性は一年後に『必ず』貴方のもとから去っていきます。付き合いますか?」
この質問は女性と男性で、回答が驚くほど明確に分かれたそうです。女性のほとんどが付き合わないと回答したのに対して、男性のほとんどが付き合うと回答したといいます。(101ページ)
これは「彼氏に浮気癖があり、毎回やめて欲しいと言っているのに、全然やめてくれない。どうして男の人は浮気をするのか」というお悩みに対しての回答。
上野さんは「ご質問者様が「一生その人と添いとげる」という目的を持っているからといって、すべての人間がその目的を持っているわけでは御座いません」といいます。
逆にいえば、ご質問者様は「色々な異性と付き合い、ころころ相手を変えていく」という目的をお持ちではないことでしょう。
ですが、その目的は多くの男性が持っている目的であることも事実です。(102ページより)
「長い時間をかけてゆっくりと愛を深めたい」という女性の目的は、その目的を持たない男性にとっては全くメリットがありません。
極端なことを言ってしまえば「浮気をしないメリットがひとつもない」のです。(103ページ)
ただ、人間の目的はひとつではないとも、上野さんはいいます。
「色々な人と付き合いたい」という目的を持っている人も、その一方で「ひとりの人と長く付き合いたい」という目的を持っていたりもするので、そこを突くような説得も可能だというのです。
……ただし、まったく持っていない人もいるので、そういった人を改善させのはすごく難しいとも。
多くの人は「相手も自分と同じような目的を持って生きている」と考えてしまいがちですが、それは大きな誤りなのでした。
……このことは多くの恋活・婚活女子が陥りやすい思い込み。相手の本当の目的を見極めるのがとても大事なのです。また、目的を偽装する男性も少なからずいるので、注意が必要ですね。
【この本のココがスゴイ!(2)】甘えるのが苦手な人へ
ロイド・ジョージという政治家がいました。第一次世界大戦中のイギリスの政治家で、フランスとともにドイツを破ったことで有名な政治家ですが、彼の最大の長所は「何も知らなかった」ということ。
そしてロイド・ジョージは「人を使う天才だった」そうです。
対照的にヒトラーは部下に仕事をさせるのを好まず、自分ひとりで決める傾向がありました。
ヒトラーに出来なくて、ロイド・ジョージにできたこと。それは「人に頼む」ことだったと上野さんはいいます。
人間は「何かをしてあげて」その代わりに「何かをしてもらって」成り立っている生き物なのです。
「人に頼まない方」というのはその営みを放棄している。非常に悪い言い方をすれば「社会に入っていない」とさえいえると思います。
だからこそ、人に頼まない方というのは残念ながらあまりモテません。(196ページより)
これは「かわい子ぶって、男に頼ってばっかりの女性がモテるのがムカつく。私は男にできる限り頼まないでやっているのに。」というお悩みに対しての回答。
上野さんは人に頼ることの積み重ねが人間社会であり、コミュニケーションであるといいます。
人に頼ることができる人こそが「仕事ができる人」であり、モテる人なのだと思います。(197ページより)
かわい子ぶって男に頼ってばかりいる人は、その頼った代償に何かをお礼しています。
それは「お菓子」だったり、「事務のサポート」かもしれません。そして、そんなお礼のなかでも最高に価値があるのは「笑顔で言う『ありがとう』」という言葉なのです。
この本のまとめ
世間では「可愛い子には隙がある」といわれていますが、上野さんは可愛いの本質は「隙」ではなく、「好意がある仕草」なのではないかといいます。男性は、自分に好意を持っている女性や好意を感じる仕草を見て「可愛い」と感じる生き物なのだそう。
「お料理が上手な女性」よりも「自分のために料理を練習している女性」の方がずっと可愛い。
「美人な女性」よりも「自分の好みに合わせようと頑張ってくれる女性」の方がずっと可愛い。(253ページより)
これが上野さんの定義する「可愛い」の極意なのです。
藤本フランソワーズ (恋愛本マイスター)
京都の旧家出身の父から溺愛され、欲しい本は好きなだけ与えられて育つ。
元々恋愛論や恋愛小説は読んでいたが、失恋をきっかけに本格的に恋愛本に没頭する日々を送る。
敬虔なクリスチャンでもあり、生涯を賭けての目標は聖母マリアの愛を実践して生きること。
チャペルと大学図書館がお気に入りの場所。
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