どこもあまり働きたいと思えなかった。
そんな中ある一社に面接に行った。
そこは求人の問い合わせの対応もスムーズで、面接前から期待感を持っていた。
とあるビルの事務所のあるフロアに着き、インターフォンで面接に来た旨を伝えた。
出てきた女性に案内され、会議室に通され待っていると間もなく女性が入ってきた。
この女性は美人とか美人ではないなどの物差しで測れない圧倒的な存在感のある人だった。だけど同時に妖艶な怪しさを持っており、工作員の面接官にぴったりな人だった。
威圧的な雰囲気とは裏腹に話口調は明るく、話しやすい人だった。
「どうして別れさせ屋になろうと思ったの?」と聞かれた。
実際は自分の好きな人のことがあったのだが、なんとなくそれとは違った理由を言った方がいいような気がしてこう答えた。
「ミーハーな理由なんですけど、昔からスパイ映画とかに憧れがあったんです。だからミッションを持って正体を隠して仕事をする、みたいなことをやってみたくて」
ちなみにこれは全くの嘘ではない。実際にこのような気持ちもあった。
「そうなのね。映画みたいなことまではしないかもしれないけど、正体は偽ってもらう仕事はしてもらうことになるわね。ちなみにあなたは人と接することとか得意?誰とでも話せるタイプ?」と聞かれた。
「人と話すのは得意な方だと思います。明るいってよく言われます。」
「今見てる感じだと、すごく真面目そうに見える。緊張しているのかな?でも、しっかりもしてそう。ちなみに男性と女性と話すこと、どちらが得意?」
どうしてこんなことを聞かれるのだろうと思った。
私は工作員の仕事は水商売と同じで、相手は男性だと思っていたからだ。女性と話すことが得意だったらどうするのだろう。
「えーと、どちらでも、、ですかね。私は女性の友人もいるので両方できると思います。」
「うん。そんな感じする。女の子からも嫌われなさそう。なんでこんなこと聞くかっていうと、工作員の仕事は異性だけが相手ではないの。女性のターゲットは警戒心が強いからいきなり男性の工作員が接触してもうまくいかないことがある。だから基本的には女性の工作員が最初に接触することが多いの。だから女性と友達になれるかどうかっていうのも、大事なの」
そうだったのかと思った。この内容を聞いて、この会社は今まで行ったどこの会社よりも仕事の内容が具体的に見えるようになった。
私はここの会社で工作員がやりたいなと思うようになった。
その後待遇などを軽く説明してもらったが、実際に詳しい待遇は一回軽く単発の仕事を引き受けてもらってから説明するといわれた。
単発の仕事は時給1000円で、全く難しいことは頼まない、日時と場所と内容などは追って連絡するからスケジュールが合えば引き受けられるか?と聞かれた。
私は絶対に働きたかったので連絡を待つことにした。
「予定が空いているなら、すぐに何か頼めることがあるはずだから、よろしくね。」
そういわれて会社を後にした。
帰ってメールを開いてみると早速単発の仕事の詳細が来ていた。
件名:○○様案件
お疲れ様です。
先ほど面接させていただいた○○です。
頼みたい単発のお仕事があります。
今週の土曜日の14時に○○(駅名)の下記のカフェに来れますか?
お仕事の時間は3時間くらいを予定しています。
お返事お待ちしています。
○○
私はこのメールにすぐに行けるという返事を出した。
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