交際申し込みがなかなかできず、二人の関係が分かりませんコメント No.65001

No.650012017-04-06 14:54

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>しょうさん
『トニオ・クレエゲル』 は岩波文庫文庫 の実吉 捷郎 訳が好きです。
わたしは16歳のときこれを読み、まさに「自分のために書かれた」かのように感じました。

…自分の中のひそやかな自負心、あるいは歪みのような疎外の感覚。
自分にとっては実に普通の自然の感覚=喜びや関心が、愛する他人には決して理解されないであろうというセツナサと苦痛、の、ようなもの。
苦痛を愛するほどに若かったかつてのわたしには、かけがえのない小説でした。

http://www.aozora.gr.jp/cards/001758/files/55937_58904.html
探してみたら、こちらでも読めるようですね。


「最も多く愛する者は、常に敗者であり、常に悩まねばならぬ」抜粋

トニオはハンス・ハンゼンに憧れにも近い親密な愛情を抱きますね。
『ドン。カルロス』の話をしているときに、級友に邪魔されますが。

インゲボルグ・ホルム。
トニオはダンスの練習のとき、クナアク先生に恥ずかしい目にあわされて、
そのときみんなと一緒にインゲも笑ったのですよね。
彼は書いてます、

>お前の切れ長な、碧い、笑っている眼よ、金髪のインゲ。お前のように美しく朗らかであり得るのは、『インメンゼエ』なんぞ読まず、また決して自分でそんなものを書こうなんぞとしない人だけに限る。それが悲しいことなのだ……
ほんとは彼女がここへ来なければならないところだ。自分がいなくなったのに気付いて、自分がどんな気持でいるかを感じて、たとえただあわれみの心からにもせよ、そっと自分のあとについて来て、自分の肩に手を掛けて、こう言わなければならないところだ。――私たちの所へ入っていらっしゃいな。機嫌よくなさいよ。わたしあなたが好きなのよ。――そして彼はうしろのけはいを窺いながら、不合理な緊張のうちに、彼女が来ればいいのにと待っていた。しかし彼女は一向やって来なかった。そんなことは地上では起こらぬのである。(以上抜粋)

「彼の言葉は彼女の言葉ではないので、」
とこのあと書かれてある通り、
それは「通じない」のです。

文学で成功しても、画家のリザベタ・イワノヴナに「道に迷った俗人」と、
あっさり言われてしまったりする。

おしまいに、生活の甘い陳腐な三拍子、等
かつて彼の憧憬の対象であった二人が出てきます。
まるで昔と同様のことが、目前で繰り返されますね。
そしてまた、「そんなことは起こらぬものなのである」と、

このフレーズ、
2回出てくることには、大きな意味がありますね。
リズムを持たせるだけのものではない。

>けれども僕の最も深く最もひそかなる愛は、金髪碧眼の、晴れやかに溌剌とした、幸福で愛想のいい凡庸な人々の所有なのです。
この愛を咎とがめないで下さい、リザベタさん。それはよき、実りゆたかな愛です。その中には憧憬があり憂鬱な羨望があり、そしてごくわずかの軽侮と、それから溢れるばかりの貞潔な浄福とがあるのです。(以上引用)


しょうさんを「誤解するな」というには、無理があると思います。

「自分のために書かれた」かのように感じ心酔することは素晴らしい。
しかしその感性のままで40過ぎまできてしまうと、本当に生きてること自体が、相当なご苦労とお察しいたします。
そして結論からいうなら、あなたは「この小説の結末のように成らざるを得ない」と理解しました。

しょうさんにはとても近親感を抱きますが、
同時に「やはりちょっと違うのではないか」と、違和感もあります。
わたしは残念ながら、しょうさんとはお友達にはなれません。
ごめんなさい。


ハリーのダイヤにしても、ロシア女性にしても、
みなさんのアドバイス、「真意」を読み取られようとしない・できない。
それはそれでいいんですよ。
あなたが悪いとは思わない。

ただ、

自分にはダイヤが興味なくとも、多くの女性は「その行為」に心を動かされたりします。
自分はこれが芸術だ!と思っても、多くの世間は「ふーん」だったりするものです。
自分としてはこれこれこうだ、としても、他人には「意味わかんない」というのは多々あります。

他人というのは、そういうものなのです。
自分と他人の間には、深くて暗い河がある、ということです。

上記『トニオ・クレエゲル』に関して言うと、
わたしはほんとに心酔していまして、親友にこれをすすめ、彼女も読みました。
親友はほんとに心からの親友で、わたしには実に大きな存在で、とても仲が良かった。
でも、彼女は、「こういうのは趣味ではない」と。
わたしの好きなシーンがことごとく「嫌いだし、しつこい、めんどくさい」と。

わたしはつくづく「他人とはそういうものだ」と感じました。
軽くショックを受けました。
しかしむしろ、それ以前よりも、もっとずっと彼女が好きになりました。
今でも親友と思っています。

仕事ではこうでああでおっしゃいますが、そこを離れた人間関係では、仕事と同じようにはいきません。
どんな言葉も行為も、常に誤解を孕んでいる。
理解してもらえないことがあったとしても、仕方ないです。

ただ、みなさんが書かれていることの中に誹謗や中傷などは無いですよ。
あなたのために、一生懸命書かれてあると思います。
そのあたりは理解するべきではないでしょうか?
というか、わかっていただきたいものです。

あなたが文学を愛する人ならば、
比喩表現だって十二分に「わかる」はずではありませんか?


長文になってしまいすいません。返信は不要です。
わたしもコメはしません。

人生が良い方向に向かいますよう祈っております。

  • [年齢非公開]
  •  mami ランク圏外
  • 恋ユニコメンテーター

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